昔のドア枠、今のドア枠。
昔は柱に直付けが多かった
昭和の頃、住宅の室内ドアには「ドア枠」を使っているところはあまり無く、ドアと柱へ丁番を直接取り付けて結合、開閉させていました。
ドアを建具屋が採寸し、フルオーダーで製作。
ドア枠が必要な場合は、大工さんがその都度造作。引戸の鴨居と敷居も造作して、建具は開口に合わせて作る時代でした。
時は流れ、建材メーカーがドア枠とセットの規格サイズ品建具を発売するようになり、ドア枠に合わせて開口を造作する時代となりました。
その頃から今日に至るまで、
『ドアはドア枠に取り付ける』ことが当たり前となっています。
敢えて「見せて魅せて」いた時代
ドア枠を豪華に見せる時代もありました。
開口を、面取りなどの加工や装飾を施した額縁で囲う『ケーシング』と呼ばれる枠です。
現在流通している大手メーカーのドア枠でもケーシング仕様のものはありますが、昔に比べシンプルなデザインのものばかりのようです。
最近では、ドア本体もドア枠もデザインに「シンプルさ」が求めれ、一体枠(ノンケーシング枠)の需要が増えています。
トレンドは「壁との一体感」
現代の建築物にドアを取り付けるには、ドア枠は必須です。
しかし新たな課題が。
モダンでよりシンプルな部屋に仕上げたい場合、ドア枠の存在が気になるものです。
先述のケーシング枠では、ドア枠の存在感が強く出てしまいますので、ノンケーシング枠一択となるでしょう。
ノンケーシング枠の厚みは一般的に24mm程度。そこそこの存在感が出てしまいます。
だったら枠を薄くしたら?となりますが、金具の納まりや蝶番の固定ビスの効きなど、機能面に支障が出ないよう、24mm程度の厚みは必要になってしまいます。
枠の存在を薄める簡単な方法として、壁のクロスが白系の場合に枠も白系の色を選択するなど、同系色でなじます手法がよく行われます。
特に引戸枠は気になる!
開き戸はまだしも、引戸、特に片引き戸の場合は、枠の存在感というものが 気になりやすいもの。
換気のために開放する機会が多くなった昨今。また、引戸は部屋と部屋を繋ぐなど、様々な目的でドアと比べて開け放しにすることが多い建具です。
建具と同色の枠の場合、閉めているときは建具と枠が一体感を出しているので気になりませんが、開放しているときは建具と枠が分離した状態になってしまいます。
特に、片引き戸では戸尻側にも枠が付きますので、開けていても閉めていても枠が一本浮いて見える状態になります。
引き戸の場合も枠の色には注意が必要です。
オーダードア.comのオリジナル建具枠
あえて存在をゼロにしない。
ドア枠なしで壁や柱に直接ドアを付けることも出来なくはありません。下地さえあれば。ただ、それは施工や位置合わせが大変だったり、現実的ではありません。
ドア枠を壁に埋め込み、閉扉時は全く見えないドア枠というのもありますが、弊社では程よい「メリハリ」をつけたいと考えます。
壁の開口部に、「見切り」を主張しない程度に設定することで、壁と扉と空間を調和させています。
主張しすぎない見切り。見え厚12mmのドア枠。
通常、市場で流通しているドア枠には、厚みが24mm以上必要です。
しかし24mmの厚みでは主張が強め…。
そこで弊社では、厚み24mmでも見える部分「見え厚12mm」となるドア枠を開発しました。
枠に設けた切り欠きに壁ボードの面を合わせて施工。
枠の切り欠き部分にまでクロスを貼り、枠の見え厚が12mmになるように設計されています。
※こちらのドア枠はクロス工事(壁仕上げ工事)を伴う仕様となります。
クロス工事を伴わないリフォームなどには、一般的な24mm厚の三方枠もご用意。
お気軽にお問い合わせください。
壁厚フリーで柔軟に対応できる
枠の幅も最小限にして、壁厚方向にもクロスを巻き込む仕様としています。
これにより、枠の存在感を更に薄くすることができ、現場での急な壁厚の変更などにも柔軟に対応できます。
シンプルに徹した、黒と白。
オーダードア.comでは、ドア枠の色もシンプルに徹しています。
☆存在感を限りなく小さくする、単色マットホワイト。
★主張しすぎないでメリハリを出す、業界初(当社調べ)の単色マットブラック。
お部屋のテイストを邪魔しないよう、あえて木目などの模様のないシンプルな単色でご用意しております。