ドアの使用の注意点をご紹介

建具屋として、お伝えしたいこと。

日常生活に潜む危険

木製ドア 建具

普段の生活を送る中にも、様々な「危険」が潜んでいますね。
最近では信号待ちしているだけで車に轢かれてしまったというニュースを目にします…外には様々な危険が潜んでいますが、家の中にも色々な危険があります。
地味なところでは、タンスの角に足の小指ぶつけるとか。

先日も、Web担当が通院している整形外科の若い理学療法士さんが「自宅の階段踏み外して7段くらい落ちていった」と話していました。
いくら療法士さんといえど、自分自身に施術は出来ないですから大変です。
「ホームセンターで階段の滑り止めが売っているから付けるといいよ」と教えてあげました。
商品名(スベラーズ)教えたら爆笑してましたが。

家の中の危険箇所と言われて、真っ先に思い浮かぶのは階段かもしれませんね。
しかし、私達が手がけているドア「建具」にも危険は潜んでいます。

指を挟む事故。トップはドア。

木製ドア 挟まないよう注意

ドアに指を挟む。
経験ありますよね。
あれ、痛いんですよ。

…なんて呑気なことも言ってられないんです。骨折なんてことも…

小さいお子様のいらっしゃるご家庭では特に気をつけて頂きたいです。
ドアに指を挟まれて救急搬送される事例もあります。

東京消防庁のホームページによると、子供(0~5歳)が救急搬送された「挟まれ事故」のうち、原因のトップは「手動ドア」となっています。
そして「手動ドアによる挟まれ事故」の8割以上が「自宅等居住場所」で発生しています

最悪の場合、指を切断することも。

木製ドア オーダードア

東京都生活文化局消費生活部の試験では、開いたドアの吊元側(丁番側)の隙間に直径7mmの木の棒を差し込んでドアを閉じると、木の棒は簡単に破断していました。
参考リンク(動画もあります)↓
東京くらしWEB  ドアに挟まれて指を切断!?~ドアの安全性に関する調査を実施しました
指挟み防止グッズなども市販されていますが、グッズだけで完全に事故を予防するのは難しいようです。
小さな子供は、どこで遊んでいるかわかりません。
普段のドアの開閉時も気を使って頂きたいと思います。

ゆっくり閉まるドアでも…

木製ドア オーダードア ゆっくり閉まる

ドアにドアクローザーなどのゆっくり閉じる機能が付いていたとしても、油断は出来ません。
弊社の「ラフィーノ」にも、ゆっくり閉まるドアダンパーが標準で設定してありますが、戸先側(レバーハンドル側)の挟み込みには効果がありますが、丁番側の指挟み防止には効果が期待できません。社内にある、ラフィーノの動作検証用ドアの丁番側すき間に指を入れて、痛くない程度のところまで閉めてみました。
※危険を伴いますのでマネしないでください

目測ですが、30°くらいのところでしょうか。これ以上閉めるとケガをします。

この角度では、ドアダンパーは作動していません。つまり、ケガをする一線を超えないと減速しません。

吊元側に指が入っている場合、ケガをしてしまいます。

木製ドア オーダードア ドアクローザー

 

一般的な露出型のドアクローザーについても同じことが言えます。

吊元側での指挟み対策は期待できません。

注意するポイント

木製ドア 安全に使用
  • お子様のいらっしゃるご家庭では、ドアは危ないことを教える
  • お子様をドア付近で遊ばせない
  • 指挟み防止グッズを使用する際は、必要に応じて複数個取り付けたり取り付け位置を考慮する
  • ドアの開閉はゆっくり
  • ドア枠に手を触れない
  • 必ずレバーハンドル・引手に手をかけて開閉する
  • 開閉時には、付近に人がいないか注意

こんなところでしょうか。

自社商品を含むドア全体のネガティブな部分のお話ですが、あえて掲載させて頂いています。
ドアは、家の中でも危険な箇所といえます。ドアの、特に丁番側というのは盲点ではないでしょうか。丁番側のほうが危険度は高いです。ドアの向こうの丁番側。人がいても見えません。普段何気なく使っているドアですが、安全には十分に気をつけてください。

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